世界のソフトウェア産業の今

今日ここへ来る途中で読んでいた雑誌『NEXT WISE 4月号』(OSCでもらった)を読んでいて「なーるほど」と思った。

マイクロソフト株式会社卒、現株式会社インスパイヤ代表取締役かつ多数の企業の社外取締役をされている成毛眞さんというお方のお言葉。

なぜアメリカの企業が強いのか、それにはソフトウェア開発にかかる経費と、マーケットの大きさが関係してきます。たとえば開発に100億円かかったとします、そのソフトをローカライゼーションするのには、最高にかかったとしても100億円はかからないでしょう。アメリカの場合、それを全世界のマーケットに対して販売することができるのです。それに対し日本のGDPは世界の14%くらいです。日本語版だけを作って、その14%マーケットで開発費の100億円をペイしようと考えたとき、収穫逓増数の働くいわゆる損益分岐点に到達するまでに、日本ではコストがかかりすぎます。というよりも日本だけで発売するとか、中国だけ、ヨーロッパだけという単位で販売するのは、どうしてもコストがかかりすぎて、絶対ペイすることができないのです。それでも、まだ日本のソフトウェアが可能性として残っているのは、日本のマーケットがフランス語マーケットより大きいという理由です。フランス語、ロシア語、ドイツ語、どのソフトウェア企業も全滅して、今では一社もないじゃないですか。
単純にマーケットの大きさが勝敗を決しているわけです。

さすがマイクロソフト株式会社の元代表取締役の方かなと。こんな視点でうちに説明してくれた人は今まで居ませんでした。技術力うんうんだけでなくビジネス的にもこういう切れる方がたくさん集まっていたのがMSの強みだったんでしょうね。

# でもこれからそれは「過去の話」にさせていただきますけどね :P