Thinking about J2EE..

昨日は課長が夏休みで居なかったのをいいことに一日中考えていた.

相変わらず考えれば考えるほど,J2EEが何なのかが良く分からなくなる,そんなお化けみたいな性質がJ2EEにはある.その理由として,J2EEがこれまでの数十年間にわたるシステム業界の今日での一つの結論であるから,ということの他に,J2EE仕様書その他の重要ドキュメントに,そうした流れを踏まえた話が書かれていないからというのがある.相変わらず僕ら新参者には厳しい世界である.

これまで何で一度も読んでいなかったのだろうと,今か思うとあほらしくも感じたりするわけなんだけど,J2EE Platform Specificationを流し読みしてみた.図が少なく文章主体の英語約250ページ.英文+J2EEに慣れていないと読みこなすのはちょっと大変かもだけど,少なくとも全てのJ2EEベースのプロジェクトに関わるプロマネ、アーキテクト、プログラマすべての人に読んで置いてほしいような記述が1ページ目から登場する.

何で「Servlet/JSP/EJBはどう書くか」とか「UML設計はどのように行うか」といった話題の書籍ばかり日本には溢れているんだろう.アプリケーションロジックをどのように実装するか,というのはもちろん重要なんだけど,システムサービスレベルの実装をどのように行うかというのが抜けている気がしてる.システムが簡単に言って社会的インフラなんだとしたら,例えば「どのように設計・実装したら水道管網を水道管網たらしめるのか」といったような,個々の案件にどのように適応するか以前の重要なテーマがあるはず.

まあそれをアプリケーション開発者から隠蔽してくれるからこそ,開発生産性があがります,という近年のフレームワークJ2EEフレームワークだとか.NETフレームワークだとかを含む)なわけで「まあ気にするな」と言われればそれで終わりだけど.作業効率を上げるためにそうした隠蔽してくれる便利屋を使うのは最もな事だけど,その便利屋が裏で何をしているのかを知らないで利用するのはまずいとおもうわけで.